
手軽に持ち運べて、ワンプッシュでつけられるスプレー状の化粧水が気になっていませんか?
スプレータイプの化粧水はあまり成分の質が良いものが少なく、メリットが大きくないのでおすすめできません。もし何も知らずに買ってしまうと後悔することになるかもしれません。
このページでは元コスメ販売員として長年働いていた私が、スプレータイプの化粧水について下記の流れで紹介します。
このページを読んでいただければ、スプレー化粧水をおすすめしない理由から、人気商品までわかるので、化粧水を選ぶ際の参考になるでしょう。
1. スプレー化粧水をおすすめしない2つの理由
スプレー化粧水とは、スプレーのような噴射口から、ミスト状の化粧水を出すタイプの化粧水です。
多くの方が下記のような期待をされて購入されています。
スプレータイプの化粧水に期待していること
- 保湿できる
- 手軽に使える
スプレータイプの化粧水は出先でもササッと取り出して手軽に使えるので便利なイメージではありますが、残念ながら期待に添えない可能性が高いためおすすめしていません。その理由ついて解説していきます。
- 保湿力の高い成分がほとんど入っていない
- 思ったより手軽じゃない
1-1. 保湿力の高い成分がほとんど入っていない
本来、化粧水にはセラミドやヒアルロン酸などの保湿成分が配合され、それらが肌に水分を維持する効果を高めています。
しかし、とろみのある保湿成分は霧状にはできないので、スプレーするために、ほとんど保湿成分が入らない可能性があります。
そして実際に、スプレー化粧水は成分の質が良いものが少ないのが現状です。
1-2. メイクの上からスプレーしても水分を奪うだけ
スプレータイプの化粧水は通常、出先などで使う用のお手軽化粧水として使っている人も多いのですが、残念ながら思っているほど手軽ではないかもしれません。
なぜなら、化粧水を顔にまんべんなくプッシュしたら、浸透させるために、手でハンドプレスをする必要があるためです。
そしてさらに、保湿が目的なのであれば、化粧水ミストだけではほとんど効果がないため、乳液を塗ったり、メイクでカバーするなどの手間がかかってしまいます。
このように、実はメリットがほとんどなく、普通の化粧水の方が質の良いものがあるので、スプレー化粧水はおすすめできません。
2. スプレー化粧水を選ぶ際の3つのポイント
スプレー化粧水はおすすめしていませんが、どうしても使いたいという人に、少しでも良いものを選ぶためのポイントについて紹介しておきます。
ポイントは下記の3つです。
- 保湿成分に優れていること
- 肌に刺激となる成分が少ないこと
- ただの水をえらばないこと
① 保湿成分に優れていること
実は、保湿成分には色々と種類がありますが、保湿力の強さは同じではありません。
保湿力の高い成分を下記の表に紹介しますので、この中から、保湿成分が高いものや、複数の保湿成分が入っている化粧水を選ぶことをおすすめします。
保湿成分 | 保湿効果 |
セラミド | ★★★★★5 |
コラーゲン プロテオグリカン ヒアルロン酸 | ★★★★☆4 |
擬似セラミド 合成セラミド | ★★★☆☆3 |
グリセリン BG(ブチレングリコール) DPG(ジプロピレングリコール) | ★★☆☆☆2 |
保湿は水分をとどめて乾燥を防ぐだけではなく、ハリや肌の弾力を保つためにとても効果的なことです。
できれば、★が4つ以上の成分が入っているものが理想です。
② 肌に刺激となる成分が少ないこと
安い化粧水やスプレータイプの化粧水の場合、どうしても肌に刺激となりえるアルコールや防腐剤などの添加物が入っています。
これらの成分が合わない人は肌に刺激となり炎症を引き起こすこともあります。肌への刺激は全てメラニン色素が作られるきっかけとなるため、くすみやシミの原因になります。
下記の成分は、主に化粧水などに含まれている刺激になる可能性があるお肌にはよくない成分です。なるべく頭に入れておいて、これらが入っている化粧水は避けましょう。
- PG(プロピレングリコール)(保湿剤)
- メチルイソチアゾリノン(防腐剤)
- フェノキシエタノール(防腐剤)
- パラベン(防腐剤)
- パラフェノールスルホン酸亜鉛(殺菌剤)
- サリチル酸(殺菌剤)
- 赤色◯号、青色◯号など(着色料)
- アルコール(エタノール)
- 香料
これらの成分は、化粧水を腐らせないためや、化粧水の成分をしっかりと止めておくために入っているものなので、化粧水に入っていることは仕方がないのですが、なるべく避ける方がお肌には好ましいです。
特に、敏感肌や乾燥肌の人はアルコール(エタノール)は避けましょう。エタノールの濃度が高いと、肌の水分を奪って、保湿をするどころか乾燥肌になってしまう可能性があります。
③ ただの水を選ばないこと
「ただの水?どういうこと?」と思った方もおられるかもしれません。
驚くべきことに、スプレー化粧水の中には、温泉水100%の商品や、海水を元にした商品など、保湿成分の一切入っていないものが化粧水として販売されています。
ミネラルやビタミンなどの成分が入っており、美容に効果がゼロとは言い切れませんが、保湿効果はゼロであることは間違いないので、保湿成分がほとんど入っていないものは避けましょう。
参考:ガス入りのスプレーもおすすめしない
ガス入りのスプレー型のミストなども販売されていますが、おすすめできません。
なぜなら、保湿効果がほとんど期待できないためです。詳しく知りたい人はこちら「宣伝にだまされるな!炭酸化粧水をおすすめしない2つの理由」で解説していますので参考にしてください。
3. 1000円以下!プチプラのスプレー化粧水ランキング
1000円より安いプチプラ人気スプレー化粧水10種類について、保湿成分、刺激成分、価格について調べ、下記の表にまとめました。
残念ながら、保湿成分が入っていなかったり、刺激成分が多かったりと、あまり効果が期待できそうにないものが非常に多かったです。
化粧水 | 保湿成分 | 刺激成分 |
ドクターシーラボ コラーゲンミスト ![]() | ◎ コラーゲン ヒアルロン酸 セラミド | ◯ フェノキシエタノール |
ノブ ウォーターレギュラー![]() | ー 水 濃縮海水 窒素のみ | ー |
アベンヌウォーター![]() | ー 温泉水100% | ー |
肌水スプレータイプ![]() | × | × フェノキシエタノール メチルバラベン |
明色モイスチャ炭酸ミスト![]() | △ ヒアルロン酸 | △ メチルバラベン 香料 |
雪肌粋 化粧水ミストN![]() | × | × エタノール エチルバラベン プロピルバラベン メチルバラベン 香料 |
メルヴィータ フラワーウォーター リセットミストローズ ![]() | ー ダマスクバラ花水 | ー |
薬用しみ対策 美白ミスト化粧水 ![]() | × | × エタノール 無水エタノール バラベン 香料 |
ドクターシーラボ 薬用シーウォーター ![]() | △ コラーゲン | ◯ フェノキシエタノール |
もし、スプレー化粧水を選ぶのであれば、唯一おすすめできるものは『ドクターシーラボコラーゲンミスト』でした。
他のスプレー化粧水は、ほとんど保湿成分が入っておらず、刺激になる可能性がある成分が入っているため、おすすめできません。
美容成分が入っているものもありましたが、通常の化粧水の方が質が良いですし、もしメイクの上から使うのであれば、美容成分はほとんど浸透しないため意味がありません。
『ドクターシーラボコラーゲンミスト』について口コミなども交えて詳しく紹介します。
ドクターシーラボコラーゲンミスト
- 保湿成分・・・◎
- 刺激成分・・・◯
『ドクターシーラボコラーゲンミスト』は1000円以下のスプレータイプの化粧水の中で、ずば抜けて成分が優れています。
保湿効果が高いセラミドやヒアルロン酸などを配合し、肌に潤いを与えてくれます。
コンパクトなので、バッグの中にも携帯できて、とても便利な化粧水です。天然ローズの香りも人気の理由です。お化粧直しの時にササッとワンプッシュでリラックスできそうです。
3種のコラーゲンと3種のヒアルロン酸、3種のセラミドでこの価格はびっくりです。
4. 1000円以上のスプレー化粧水ランキング
次に、1000円以上のスプレータイプの化粧水5種類の成分と刺激成分について調べました。
残念ながら、保湿成分が入っていなかったり、刺激成分が多かったりと、あまり効果が期待できそうにないものが非常に多かったです。
化粧水 | 保湿成分 | 刺激成分 |
アルージェモイスチャー ミストローション ![]() | ◎ 植物性スクワラン ヒアルロン酸 セラミド +ニキビケア成分 | ◯ フェノキシエタノール |
シュウウエムラ ディプシーウォーター ![]() | ー | △ メチルバラベン 香料 |
SK-Ⅱミッドデイ ミラクルエッセンス ![]() | × | △ メチルパラベン 安息香酸Na |
クラランスフィックスメイクアップ![]() | ー | ー |
クリスチャンディオール ワン エッセンシャル ミスト ローション ![]() | ー | × ベンジルアルコール フェノキシエタノール 香料 |
上記の中で、唯一おすすめできるものは『アルージェモイスチャーミストローション』だけでした。
他の化粧水は、ほとんど保湿成分が入っておらず、刺激になる可能性がある成分が入っているため、おすすめできません。『アルージェモイスチャーミストローション』について口コミなども交えて詳しく紹介します。
今回紹介したプチプラの化粧水よりも、成分の全体的な質が高いので、少しでも良いものを選びたいのなら、こちらがおすすめです。ただし、少しでも費用を抑えたいのなら、『ドクターシーラボコラーゲンミスト』でも問題ないでしょう。
アルージェモイスチャーミストローション
- 保湿成分・・・◎
- 刺激成分・・・◯
『アルージェモイスチャーミストローション』はアルコールフリー、無添加で敏感肌や乾燥肌の女性でも安心して使えます。
天然のセラミドが入ったミストがお肌のうるおいを長時間保ちます。ベタつかず、スーッと肌に浸透していきます。
ミストはすぐに蒸発するようなイメージですが、その前に肌が吸い込んでいくようです。
スプレーにこだわらずに選ぶ本当におすすめの化粧水2選
100種類の化粧水の中から、成分の質、刺激になる成分の有無、コスパなどの観点で比較した結果わかった本当におすすめの化粧水を2つ紹介します。
スプレー化粧水よりも品質が良くワンランク上の美しさを手に入れたいなら、スプレー化粧水ではなく間違いなくこちらの化粧水がおすすめです。
- プラセンタファインモイストローション・・・ハリ・ツヤ・エイジングケアができる欲張りな化粧水
- ブルークレールローズエステリッチローション・・・低刺激・高保湿・美白ケアと欲張りなオーガニック化粧水
プラセンタファインモイストローション
- 保湿力に優れた化粧水
- 保湿成分 ◎
- 刺激成分 ◎
『プラセンタファインモイストローション』は北海道産の馬からとれた上質なプラセンタを配合しているプラセンタ配合化粧水の最高峰にあたる美容ローションです。保湿成分にもこだわり、ハリやつやを持った美しい肌へと導いてくれるでしょう。
刺激成分も控えられているので、敏感肌の人にもおすすめできる逸品です。
30代の女性に特に人気を誇っており、エイジングケアをはじめるなら理想的な商品と言えるでしょう。
商品詳細
- 通常¥4,500(税抜)/150ml
- 初回のみ¥3,800(税抜)/150ml
- @cosme 口コミ平均 5.1/7.0
ブルークレール ローズエステリッチローション
- 低刺激・高保湿・美白ケアと欲張りなオーガニック化粧水
- 保湿成分 ◎
- 刺激成分 ◎
『ブルークレールローズエステリッチローション』は14種類のオーガニック認証成分とオーガニックの最難関の1つであるエコサート認証成分も配合した自然派の化粧水です。
セラミド3とあわせてプラセンタやコラーゲンやビタミン C誘導体も配合されているので、お肌の老化予防や保湿力も高い効果が期待できます。
コストは高いですが、保湿だけでなく、美白ケアやエイジングケアなどあらゆるケアができる優れた化粧水です。
ヒリヒリとかトラブルなく使えているしさらっとしている割にはあとあとちゃんと潤うというか・・・。
まずこんなにトラブルなく使えていることが私の中では奇跡なので、根気よく使ってみようと思います!!
商品詳細
- 155ml 5400円(税込)
- 試せるミニサイズあり 791円(税込)
- 主成分の水は白神山地の湧き水を使用
- 無添加・キャリーオーバーなし(表記の必要のない他成分が一切入っていない)
- @cosme 口コミ平均 5.1/7.0
5. スプレー化粧水の使い方
基本的に、スプレー化粧水の活用場面や役割は普通の化粧水と同じです。しかし、スプレー化粧水は化粧水としての質が良くなく、手間も大きく変わらないので、おすすめしていません。
もしどうしてもスプレー化粧水を使いたいという人のために、スプレー化粧水はどのように使えば良いのか?について紹介していきます。
- メイクの仕上げ
- 出先のメイク直しに
- 洗顔後のケア
- シートマスクやパック
- ヘアスタイル直しに
① メイクの仕上げ
メイクの仕上げにスプレー化粧水を使うことができます。
お粉でしっかりとカバーしたら、スプレー化粧水を活用します。顔全体にスプレーします。
優しくハンドプレスまたはティッシュでプレスし、なじませます。そうすることで、化粧水の潤いを保った状態で、少しマットな崩れにくい仕上がりになります。
② 出先のメイク直しに
出先のメイク直しにスプレー化粧水を活用できます。
下記のような手順でメイク直しに使いましょう。
- 顔全体に軽くスプレーする
- 優しくハンドプレスしてなじませる
- コットンorティッシュに乳液を染み込ませる
- メイクが崩れた部分を3で拭き取る
- 拭き取った部分に乳液を塗りなじませる(もしくはティッシュでプレスする)
- メイクが崩れた部分にファンデーションをつける
- フェイスパウダーで完成です
③ 洗顔後のケア
洗顔をしたあとに、スプレー化粧水を活用することもできます。
プシュッとスプレーが広がって気持ちいという理由で、スプレー化粧水を使っている人もいます。
ただし、洗顔後は素肌に一番最初につけるものなので、なるべく保湿効果や美容成分の良いものを使うことをおすすめしています。
スプレー化粧水は成分の質が良くないものも多いので、できれば通常の化粧水を使用することをおすすめします。
④ シートマスクやパック
出典:Amazon
シートマスクやパックをする際にも活用できます。
顔全体にスプレーして湿らせ、その上にシートマスクを貼り付けます。その上から追加で化粧水を使います。
⑤ ヘアスタイル直しに
実は、ヘアスタイルを直すのにスプレー化粧水が使えるのです。
保湿成分として、グリセリンやコラーゲンなどが入っていることも多いですが、それらの成分は髪をしっとりとしなやかにする効果が期待できます。
出先で少し髪が乱れたという時にスプレーして、手ぐしをすることで髪を整えるのに役立ちます。
参考:おすすめしない手作り化粧水スプレーボトル
出典:Amazon
「いつも使っている化粧水をスプレーボトルを買ってきて、スプレーボトルに移して化粧水を作れる」と紹介されていることがあります。
しかし、下記の2つの理由でおすすめしません。
- 薄めなければならないので効果が半減すること
- 薄めることで雑菌が繁殖しやすくなること
スプレーボトルに移して使う場合、化粧水に精製水などを1:1で足して薄めなければなりません。そのため、効果が半減してしまいます。
そして、薄める際に雑菌が入ったり、薄めることで防腐剤なども薄まり、雑菌の繁殖が活発になる恐れあります。
どうしても手作りする場合は、ボトルを煮沸して滅菌し、1週間以内に使い切りましょう。
6. さいごに
スプレー化粧水をおすすめしない理由から、ネットやドラッグストアで買えるスプレー化粧水について紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
スプレー化粧水は成分の質があまりよくないものが多いためおすすめできません。
どうしてもスプレー化粧水を使ってみたい人は下記から選ぶとよいでしょう。
- 『ドクターシーラボコラーゲンミスト』・・・プチプラスプレー化粧水
- 『アルージェモイスチャーミストローション』・・・低刺激で高保湿のスプレー化粧水
あなたの悩みが軽くなることを心から祈っています。
自分の経験や知識を活かし、皆様の美しさアップにお役に立てられるようにします。